プロダクト開発部_2022年振り返りと2023年抱負
この記事は Howtelevision Advent Calendar 2022 25日目の記事です。
24日目は長期インターン小川さんのTFX×Hugging FaceのML Ops振り返り:Runtime ParameterとCustom ComponentのTips - Qiitaでした
自己紹介
こんにちは!ハウテレビジョンでプロダクト開発部の責任者をしております佐々木と申します。
簡単に自己紹介しますと、5年ほど前にハウテレビジョンにジョインしまして、以下のようなキャリアを歩んでおります。
プロダクト組織の責任者は今年の4月から担当しており、およそ3年ぶりの復帰となります。
このエントリーでお伝えしたいこと
プロダクト組織の責任者に3年ぶりに復帰してみた当初「これは組織課題だなー」と思ったことがいくつかありました。 本日は、ハウテレビジョンのプロダクト組織にどんな課題があって、どのように立ち向かってきたか、そして今後どのようにしていきたいかをまとめてみます。同じような課題に立ち向かっている方々に何か参考になればと。そして、ハウテレビジョンの現状が少しでも伝わると良いなーと考えています。
(前提)ハウテレビジョンの5Value
ハウテレビジョンでは、5つのバリューを制定しており、これらを体現することを目指しています。
今日は、これら5つのバリューに照らし合わせて、課題だなと思ったこと、そしてその課題にどう立ち向かったかを、記していこうと思います。
Users First - KPIに執着する -
5つのバリューの中でも、Users Firstについては、ハウテレビジョンで議論を交わす時に、とても頻繁に出てくるコトバです。詳しくは、他の方の書いた記事をご覧いただければと思います。
復帰当初に感じたのは、ユーザーに寄り添う組織にはなっているものの、何か追いかける数字(KPI)のようなものが、具体的に定まっていない/曖昧なところでした。僕自身もそう思いましたし、実は他部署(BizDevやMarketing)からも、そのような指摘を受けていました(少し脱線しますが、仲間からこのようなTransparency高い指摘が入るところが、ハウテレビジョンの良さだなとも思ってます)
そこでまず、各プロダクトのProduct Managerと「このプロダクトを使ってくれていることを測るKPIは何か」を議論し、各人の評価(ミッション)にKPI数値目標を入れることから始めました。事業をグロースするためには当たり前のことかもしれませんが、BizDevやMarketingだと「売上」とか「会員数」など、分かりやすいKPIを置くことができる一方で「ユーザーに寄り添っているKPI」って結構難しくて、曖昧になっていたと思います。ただ曖昧な状態にしておくと、メンバーによって重視しているKPIが異なり、開発の優先順位なども定まらないことが多いので、ここは丁寧に摺り合わせをしました。
また、KPIを決めた後も「どのKPIを追いかけているかが分からない」「KPIの推移が分からない」という声がありましたので、毎週のプロダクト開発部の全体MTGで、各プロダクトのKPIがどのようになっているかを共有する時間を取りました。こうすることで、少しずつメンバー全員が、KPIを意識する/執着する土壌ができてきたんじゃないかなと思います。
8ヶ月ほど経った今では、KPIがコレで、それを上げるための優先順位高い開発はコレ。逆にこの開発は重視しているKPIでないものをあげる施策だから、優先順位を低くするというような、KPIについて議論するコミュニケーションが生まれるようになりました。数値共有の場でも「このKPIなんでこんな上がったの/下がったの?」「このKPIは見なくてよいの?」というような問いが出てきたことも、良い傾向なんじゃないかなと思っています。
Transparency / Respect - コミュニケーション -
ここに関しては、アドベントカレンダー5日目に、結構詳しく書いたので、お読みいただければ幸いです。TransparencyやRespectを醸成するには、一定のコミュニケーションが必要である一方、コロナ禍で難しいところがあります。思い切ってコミュニケーションの場を作ることで、醸成することができ、最高の夏の思い出になったという記事となります。
Ownership / Challenge - メンバーを信じる -
5つのバリューの中で、ここが一番課題を感じたところでした。上述したことと矛盾があるような言い方になりますが、開発の優先順位(緊急度)って、どうしてもKPIを上げる開発が高くなりがちで、メンバー自身がChallengeしたいことって、後回しになることが多く、そうなると、エンジニアのモチベーションってなかなか上がらないことってあるのではないでしょうか。思い返すと、当時はそんな状態でした。
外資就活ドットコムはリリースして13年が経っていますが、大きなリニューアルをしたことがなく、13年分の技術的負債が溜まっていました。そのような中、BizDevやMarketingからくる、スピーディーな対応を必要とする要望がガンガンくるので、レガシーな部分が減るどころか、増えていくというスパイラルに陥っていました。
そんな中「今の改修スピードを止めずに、技術的負債を解消する」というChallengeがしたいと、多くのメンバーから意見がありました。僕はその話を聞いた当初、かなり難易度の高いChallengeだなと思いましたし、そのChallengeをするという判断ができないでいました。ただみんなと議論する中で「マネージャーの仕事って、メンバーを信じることだよな。このメンバーだったら、やり切れるんじゃないか」と思える瞬間が多くありました。そこで、メンバーを信じてやってみることにしました。
結果としては、計画していたスピードで技術的負債を解消することはできていないのですが(そもそも計画がだいぶ難易度高いものになっていた気もします)今の改修スピードを止めずに、技術的負債を解消することができ始めています。メンバーのみんなを信じることができて、本当によかったなと、今では思っています。
2023年はどんな1年にしたいか
ということで、今年は5Valueのそれぞれに対して、上記のような課題があり、少しずつ乗り越えることができるようになってきています。当社は企業理念に「能力開花」を掲げているのですが、プロダクト組織の「能力開花」が少しずつできてきたように感じます。では、来年はどんなことをやっていきたいかについても、お話しできたらと思っています。
①プロダクト横断での「能力開花」
ハウテレビジョンでは、外資就活ドットコム、Liiga、Mondという3つのプロダクトがあり、それぞれ所属する「個人」であったり「チーム」であったりの「能力開花」は、できてきたかなと思います。来年はこれを、プロダクト横断の「能力開花」にできたらと考えています。どうやってそれを実現するかは試行錯誤中なのですが、組織体制だったり組織制度を大胆に変えることで、実現できるんじゃないかなと考えています。もし同じような課題に立ち向かっている方がいらっしゃいましたら、ぜひアドバイスいただけたらめちゃくちゃ嬉しいです!
②AI・機械学習へのChallenge
先日、経営会議で「AIは、成長戦略じゃなくて生存戦略になってるよね」という話で盛り上がりました。AIによって、アップデートできることは無限にあります。昨日のアドベントカレンダーを書いてくださった長期インターンの小川さんですが、MLの勉強を始めたのは1年弱でして、それでここまでのコトができちゃうんだなとびっくりしています。プロダクト開発全体で、AIにChallengeしていくような仕組みをいれていければと思っています。
③技術的負債の解消/技術基盤のアップデート
技術的負債の解消に関しては、長い道のりになりますが、来年も一歩一歩進んでいければと思います。当社の開発チームであれば、やってくれると信じています。また、技術基盤のアップデートもどんどんやっていければと思っています。就職活動って、志望している企業やジョブが時々刻々と変化していく活動であります。ある時コンサルティングファームに行きたいと思っていた就職活動生が、次の瞬間には商社が第一志望になったりしますし、WEBにはそのような行動履歴が残ります。この辺のデータを活かしながら「レコメンド」「パーソナライズ」の精度を上げていければと考えています。これも当社の開発チームであれば、やってくれると信じてやみません。
信じてやまないのですが、もっと仲間がいれば、もっとスピーディーに、精度高く開発ができると考えています。 ハウテレビジョンは積極的にエンジニアの採用を行っております!ぜひ、一度ランチとか飲みとか行きながら、おしゃべりしましょう!
思い切って(無理やり)鎌倉で1dayハッカソンやったら、最高の夏の思い出になった
この記事は Howtelevision Advent Calendar 2022 4日目の記事です。
3日目は関根さんのエンジニアと一緒にユーザーインタビューしたら良いこと尽くしだった件でした
まずは自己紹介
こんにちは!ハウテレビジョンでプロダクト開発部の責任者をしております佐々木と申します。
簡単に自己紹介しますと、5年ほど前にハウテレビジョンにジョインしまして、以下のようなキャリアを歩んでおります。
プロダクト組織の責任者は今年の4月から担当しており、およそ3年ぶりの復帰となります。
僕が感じている、当社の文化の特徴
ハウテレビジョンでは「Transparency」「Respect」をバリューに掲げております。「Transparency」とは透明性という意味なのですが、世の中的に言われている「心理的安全性」とほぼ同義なものと捉えて頂いて差し支えないかなと思います。
また「Transparency」を体現するためには「Respect」が、大前提必要な要素となります。ハウテレビジョンは、この2つのバリューを掲げ、採用・オンボーディングを行っており、結果として「社員同士の距離が非常に近い」という、文化の特徴を作り上げられております。
「社員同士の距離が非常に近い」文化というのは
- Slackでは(いい意味で)ジャレあっていて、言いたいことが言える「空気感」が醸成されている
- オフィスでは週に1-2回、誰かが急に、冷蔵庫に常備しているお酒を飲み始めて、いつの間にか飲み会が始まっている
みたいな感じです。入社したころは、月に一回の全体会終わりには、みんなで居酒屋行ったりして距離を縮めたりしていましたが、5年経ってもいい感じで続いている文化だなと思っています。
3年ぶりに、プロダクト開発部に復帰したら、変わってしまったこと
というように、非常に距離の近い会社ではあるものの、いざ3年ぶりに復帰してみたら、やはりコロナの影響は幾ばくかあるなー、と感じました。3年前は、何も気にせず話したり飲んだりできたわけですが、そうもいかないわけです。
そうもいかないというか、距離を縮める行動を、無意識的に控えている感覚が生まれているなという感じでした。コロナが落ち着いて、元に戻りつつある中ではあるんですが、こういった無意識的で些細な影響が、組織の文化の根底を揺るがしている気がしたというのが、復帰してすぐに感じたことでした。
3年前にやっていたことを、無理やりやってみることにした
どうにか打開策を打ちたいなと思ったのですが、40を超えたおじさんが考えつくどの施策も「距離は近くなるけど、みんなコロナを気にしないだろうか」というものばかり。コロナ禍において、距離を縮める様々な方法が開発されてはいるものの、(おじさんだからというのもありますが)個人的に馴染めない施策も多く、どの方法も効果がイマイチだなーと思っていたのがあり、考えづく施策は昭和的なものばかりで。。。
でもそんな中「悩んでみても始まらない。ここは思い切って、3年前にうまくいっていた施策をやるぞ!」と決心し、無理やり、1日かけて非日常の場でハッカソンをやることを決めました。
自分の中でも無理やり決めたこともあり、半信半疑だったので、部会で話すときは、めちゃくちゃ緊張しました。そんな中で話したので、振り返ると、メンバーのみなさんの反応も、最初はなんとも言えない感じではありました…
でも思い切り決めたことです。こういう時は進めていくしかありません。そんな中、少しずつ進めていくと、プロダクト開発部のみなさんがめちゃくちゃ協力的に進めてくださって…。様々なイケてるアイディアや意見が出てきて、このハッカソンは成功できそう!という気持ちが湧き上がってきたのを覚えています。そして、当日を迎えます。
いざ!ハッカソン当日の模様
お邪魔したのは、鎌倉駅から江ノ電に乗り、長谷駅徒歩10分くらいの「KAMA-CROWD」さんです
早速、チームに分かれて、事前準備で決めたプロダクト開発を始めました
PdM/UXDのメンバーは、チームが開発し始めたら、少し時間ができたので「プロダクト開発部のみなさんが磨いていくスキル/スタンスとは」というテーマでディスカッションをしました
お昼休憩は、それぞれのチームでとりましたが、僕は会場から徒歩5分ほどの「good mellows」に行きました。めちゃくちゃおいしかったです!
午後も開発を行って、最後は各チームの発表会を行いました。どの機能も実用性があり、使いたいものばかりでした!
発表終了後は、懇親会。屋上がBBQ場になっていて最高でした!普段オフィスでは話がされないようなことが、いろいろ繰り広げられていたようです。
終了しようと思っていたら、まさかの花火大会が見れるというラッキーが!海辺でスイカ割りをして、若い衆は、その後も夜な夜な語らったようです!
最後に
タイトルの通り、思い切って、(無理やり)鎌倉で1dayハッカソンをやってみたのですが、ここまでお送りした通り、最高の夏の思い出になりました!何より、ハウテレビジョンが大切にしている「社員同士の距離が非常に近い」が、更に醸成された、そんな1日でした。
コロナがあり、こういう取り組みはなかなか開催が難しいってなりがちですが、無理やりやってみると、良いことばかりだったなーというお話でした!
なお、当社は積極的にエンジニアの採用を行っております!
ぜひ、一度ランチとか飲みとか行きながら、おしゃべりしましょう!